「走れメロス」が大嫌いだった
タイトルの通り。
僕は「走れメロス」が大嫌いだったという話。
僕は昔から、『建前』や『嘘』を敏感に感じ取り、そういうのを前にするとすげー不快な気分になることの多い人だった。
— 中川龍@タロット占い師、占いで独立開業する通信講座 (@dshocker) 2014年8月15日
そんな僕がある日、走れメロスを読んだ。すると驚いたことに、それと同種の『不快感』がやってきたのだ。
— 中川龍@タロット占い師、占いで独立開業する通信講座 (@dshocker) 2014年8月15日
走れメロスとは
太宰治の有名な短編小説。
処刑されるのを承知の上で、命をかけて友情を守ったメロスが、人の心を信じられない王に信頼する事の尊さを悟らせる物語。
大昔にこの作品を読んだ時、僕はこのうえない「不快感」を感じた。
台詞に、描写に、物語の展開に、全てに、何か魂がこもってない装飾だけのハリボテのような印象を感じたのだ。
だけど当時は自分がなぜそんなにあの作品を不快と感じるか自分でも理解できなかった
— 中川龍@タロット占い師、占いで独立開業する通信講座 (@dshocker) 2014年8月15日
しかし数年後、同じ作者の「人間失格」を偶然読んだことで、その理由がなんとなくわかった。
数年後、同じ作者の『人間失格』を読んだ。こちらは心が震えた。筆者の魂のようなものを感じた。
— 中川龍@タロット占い師、占いで独立開業する通信講座 (@dshocker) 2014年8月15日
以上から僕の中で、きっと太宰治は本当は人間失格のようなちょっと病んだ話を書きたい人だったんだけど、商業的に成功するためにある程度一般受けの良さそうな話題を書こうとして書いたのが、あの走れメロスだったんじゃないかと思ってる
— 中川龍@タロット占い師、占いで独立開業する通信講座 (@dshocker) 2014年8月15日
真実は知らん。けど僕の中ではそうだったんじゃないかと思ってる。
— 中川龍@タロット占い師、占いで独立開業する通信講座 (@dshocker) 2014年8月15日
ちなみに余談だが
同じように読んでいて『嘘』を感じて不快な気分になったのは、手塚治虫もそうだった。
— 中川龍@タロット占い師、占いで独立開業する通信講座 (@dshocker) 2014年8月15日
彼の作品をそんなに全部見ているわけじゃないんだけど、有名どころのやつはだいたい『嘘』を感じる。
— 中川龍@タロット占い師、占いで独立開業する通信講座 (@dshocker) 2014年8月15日
商業のために魂を捨て、本当は心の奥底ではこんなの書きたくないと思ってる人間が放つ独特の腐臭を感じる。
手塚治虫が「商業のために自分の思いを捨てた人間」であったことは、手塚治虫自身も認めている。
「はっきりいえばヒューマニストの振りをしていれば儲かるからそうしているだけで、経済的な要請がなければやめる」
まぁ人それぞれ、色んな作品がある。
それでいいんだけど、僕はやっぱりこういう作品は好きじゃないなぁ。
僕はもっと、人間の本音を本質を本性を本物を見たい。
そうでない作品には、あまり好感を持てない。