電脳化が実現することで防げる犯罪もあるのかなと思った話
これ読んだ。
「出所前の丸刈りイヤ」で罰、国に賠償命令 名古屋地裁
概要を簡単に説明すると…
刑務所では基本、丸刈りがルールなんだそうです。
しかし出所三ヶ月前以内なら、丸刈りを拒否する権利があるそうです。
じゃないと出所してからも丸刈りになっちゃうからね。
だけどそのことを知らなかった刑務所の職員が、丸刈りを拒否った囚人を懲罰房に入れてしまいました。
それでその元囚人が、訴訟を起こしました。
そういう事件。
これ見て思ったんだけど
確かにこの職員は悪い。
ルールを正確に解釈しないで、人を懲罰房に入れるなんてけしからん話ですよ。
許せない話ですよ。
……だけど現実問題としてさ、全てのルールをしっかりちゃんと理解してる人間なんているんだろうか?って気もするよね。
今の世の中は、基本的に全ての法律は国民が理解していること前提で組まれている。
だから、「知らなかった」は通らない。
そこが路上喫煙禁止区域だと知らずにタバコを吸ったとしても、罰金はとられる。
普段あまり見ないすげえドマイナーな標識があったとして、その意味をとっさに理解できず、知らずに交通ルール違反してしまったとしても、やはり罰金はとられる、点数を減点される。
「知らなかった」では許してもらえない。
だけど現実問題として、全ての国民が全てのルールをしっかり理解しているわけではないよね。
それが事実だよね。
だって法律ってめっちゃたくさんあるじゃん。
もうバカみたいにアホみたいに色々あるじゃん。
憲法、刑法、民法、交通法、各自治体条例、それらの全てを本当に全文しっかり把握している人なんていなくね?
この世にいなくね?
建前上は誰でも「知っている」ことを前提に全ての罪は裁かれてしまうけど、現実には「知らなかった」で犯罪を犯してしまうことなんて誰にでもありうる。
それってなんだか、どうなんだろうね。
ちょっと一方的な気がしないでもないよね。
でも「知らなかった」を認めてしまうと、誰でも「知らなかったって嘘つけば助かる」みたいになっちゃうだろうから、それはダメだろという理屈もわかる。
でも、「実際みんな知らないじゃん」とも思う。
この大いなる矛盾をどうすれば解決できるのか、昨日一晩なぜかひたすら考えていた。
結論
攻殻機動隊の世界みたいに、電脳化が実現すれば解決するかなって思った。
知らない人のために説明すると、電脳化ってのは、人間の脳をコンピューター化することです。
それで、人間の記憶容量をはるかに超えるような情報は、オンライン上の外部記憶装置にでも置いておくわけですよ。
で、それをもとに、使用者が知らずに違法行為を行いそうになったら、警告してくれるソフトウェアを作ればいいわけですよ。
これでうっかりタバコも、うっかり交通違反も、うっかり懲罰房ぶちこみも無くなります。
全て解決、みんなハッピー、いえーい!
……うん、完全に夢物語ですね笑。
自分でもそう思う。
だけどまじめな話、これ以外に解決する方法が浮かばなかった。
法は人間が作り上げたシステムでしかない。
でもいつしか、人間が認識できる情報量を遥かに超えてしまった。
そういう存在になってしまった。
冒頭にあげたニュースも、そういう矛盾から生まれた、悲しい事件なのかもしれないなと思った。
でもこういう事件も、科学が発達していけば無くなっていくのかな。
そうあってほしいな。
以上とくにオチは無い。