【映画】「ミッドナイト・イン・パリ」が不思議過ぎてレビューを書こうと思ったけど書けない
こないだこんな映画見た。
ミッドナイト・イン・パリとは……?
『ミッドナイト・イン・パリ』 (Midnight in Paris) は、2011年のアメリカ映画。ウディ・アレンが脚本と監督を務め、第84回アカデミー賞で脚本賞を受賞した。
あらすじ
映画脚本家としてそれなりに成功していたギル・ペンダーだったが、彼は本当は「小説家になりたい」という夢があった。
本当に書きたかった小説では成功できず、金を稼ぐために仕方なく書いた映画脚本では成功を収めてしまうというジレンマ。
それでも彼は、いつの日か小説でも成功するため、今日も一人で処女作の執筆を続ける。
ギルは、古き良き時代への「憧れ」を強く抱く男でもあった。
彼はこう考えていた。
「1920年代こそが最も素晴らしかった黄金の時代だ」
「自分が、あともう少しだけ過去の時代に生まれていれば…」
そんな彼がある日、酔っぱらったままパリの夜道を歩いていると、随分と古めかしいアンティークなデザインの自動車が目の前を通った。
そして、その車に乗っていた人々が「こっちへ来い」「さぁ車に乗るんだ」と誘ってくる。
わけもわからずその車に乗ってしまったギル。
辿り着いた先はなんと、1920年代のパリだった。
彼はそこで、アーネスト・ヘミングウェイ、ゼルダ・フィッツジェラルド、ガートルード・スタイン等の、この時代を代表する様々な芸術界のビッグネーム達に出会い、歓喜する。
こうしてギルは、昼は普段通りに生活を続けながら、夜になると1920年代のパリへとタイムスリップし様々な芸術家達と交流するという、二重生活のような生活を続けた。
ある日ギルは、パブロ・ピカソの愛人であるアドリアナに出会う。
ギルとアドリアナは意気投合。
ギルは婚約者がいるにも関わらず、どんどん彼女に心を奪われてしまう。
しかしある時、アドリアナがこう言った。
「今の時代はダメ。
私は1890年代頃に生まれたかった……」
感想(ネタバレなし)
まず、僕の趣味では絶対に選ばないタイプの映画だった。
しかしお友達がこの映画が好きとのことだったので、見てみた。
全体的にまったりとしたテンポ。
次から次へと事件が起きるわけでもないし、戦闘アクションがあるわけでもない。
本当に普段の僕なら、絶対に楽しめないタイプの作品だなと思いながら見ていたのだけれども……
何故か、妙に心に残るシーン・セリフ・演出等が多く、結局なんだかんだと言いながら最後まで見入ってしまった。
でもどこが面白かったのか?と言われると、どうもうまくまとめられない。
とりあえず今思いついたところから箇条書きにしてみると……
- 「ノスタルジーへの逃避心理」というテーマが興味深かった。
- 芸術家に詳しい人じゃないと分からなそうな小ネタが、やたらとちりばめられているところも面白かった。
- 監督の芸術への愛を感じた。
- 主人公ギルの、純粋だが不器用な人柄がかわいかった。
- ヘミングウェイのことはそこまで詳しく知らなかったので、あんなオラオラな性格だとは知らなくて新鮮だったww
……こんな感じかしら。
うん、ダメだうまく言葉まとまんね。
僕はこの作品について語れるほど、こういう作風の作品を見慣れていない。
僕はもっとうるさくてテンションが高くてスピード感があって、アクションや戦闘シーンが豊富な映画が好きなんだ。
こういう作品は趣味じゃないんだ。
でも、そんな僕でも、何故か凄くとてつもなく心から楽しめてしまった。
目が離せなくなってしまった。
胸に迫る何かがあった。
そういう、不思議な作品だった。
余談だけど、
ギルの小説をガートルード・スタインが批評した際に
「敗北主義的な考えはもう捨てなさい」みたいなセリフを言っていたのと
「お前も作家なら、自分の作品が世界最高であると胸を張れ!!」
みたいなセリフを言ってたんだけど(うろ覚えなので正確ではない)
この二つのセリフが良かった。
僕も、「小説を書きたい」と願っている人間の一人なためか、すごく心打たれた。
「あぁ、その通りだよな」と思った。
久々に書いてみようかな、小説。