寄生獣の名言を7つ選んでみた
寄生獣が実写化するそうなので、久々に読んでみた。
相変わらず胸を打った。
というわけで、何番煎じかわからないが
個人的に気に入ったセリフを並べてみることにする。
怒る?私はそんなにヒマではない。
byミギー
ミギーは人間ではない。
人間の言葉を理解できるだけで、基本的にはただの野生動物と変わらない。
そんな彼らしい率直な言葉だ。
そう、怒ったり悲しんだり、そういう感情は「ヒマだから出来ること」なんだ。
常に生きるか死ぬかの状況にいる動物達からすれば、そんなのは暇人の戯言なのだろう。
「道で出会って知り合いになった生き物が、ある日突然死んでいた。そんな時、なんで悲しくなるんだろう」
「そりゃ人間がそれだけヒマな動物だからさ。だがな、それこそが人間の最大の取り柄なんだ。心にヒマ(余裕)がある生物、なんと素晴らしい」
by泉新一&ミギー
人間の心にはヒマ(余裕)があった。
それが良い方向に向いた時、人間は慈しみや愛などの感情を抱くことが出来る。
だが悪い方向に向いてしまうと、怒りや憎しみなど、どうしようもない感情の虜になってしまう。
ヒマ(余裕)とは、人間にとって火のようなものだと思う。
そういうものがあったからこそ、人間はここまで進歩することが出来た。
だが一歩取り扱いを間違えれば、火は大火事を招くのだ。
受験勉強?あれは一種の暗号だろ?
わたしがほしいのは生きる上で役立つ知識だ
byミギー
中学高校時代の私は、ずっとこう思っていた。
「受験勉強とは、ただのクイズ大会であって、学問ではない」
知識をもとに思考し、何かを生み出すのが学問だというのに、そして僕はそういうことがしたかったのに、学校の先生はどうでもいいことの暗記方法しか教えてくれない。
なんなんだこの組織は?
なんなんだこの異様な場所は?
どうして誰も疑問に感じず、この状況を受け入れてるのだ?
意味がわからない、意味がわからない、意味がわからない、意味がわからない、意味がわからない、意味がわからない、意味がわからない……
……そんな私だったので、ミギーのこの言葉は、とても共感できた。
私は恥ずかしげもなく「地球のために」と言う人間が嫌いだ…。
何故なら、地球は初めから泣きも笑いもしないからな。
byミギー
私は、他人のために何かをするふりをして、自分のために尽くす人間が嫌いだ。
そういうのを欺瞞と呼ぶのだ。
そして、「地球のために」は欺瞞だ。
この言葉は、「地球に住んでいる自分達のために」と言い直されるべきだ。
「このままじゃ犠牲者が増えるだけだよ」
「わたしの『仲間』達はただ食ってるだけだろう。生物なら当然の行為じゃないか。シンイチにとっては同種が食われるのがそんなに嫌なことなのか?」
by泉新一&ミギー
この一文を読んで以来、全てのファンタジー物語を見る視点が変わってしまった。
例えば、「うしおととら」というマンガがある。
その作中で、悪い妖怪が人を食べる。
すると主人公のうしおが怒る。
怒りのパワーで妖怪を倒す。
めでたしめでたし。
……そんな話が、すごく歪んだ何かに見えるようになってしまった。
シンイチ。『悪魔』というのを本で調べたが。一番それに近い生物は、やはり人間だと思うぞ。人間はあらゆる種類の生物を殺し食っているが私の『仲間』達が食うのはほんの1~2種類だ。質素なものさ。
byミギー
この一文を読んで以来、僕はあらゆる「料理」が「死体」に見えるようになってしまった。
人間の死体を見るときのような、グロテスクなものを見て感じる嫌悪感? 吐き気?のようなものを感じるようになってしまった。
最近は意識してそう思わないようになったけど。
油断すると、たまに見えちゃうときもある。
この棒だって使えるだろうか
ただの棒とは限らない
この先に大きな部品でもついていたらどうする?
引き抜くこともできないじゃないか
ただの棒だとしても変に曲がっていたらだめだし
長すぎても短すぎてもだめだ
第一「後藤」のスピードにかなうか?
いまはそっぽを向いていても
こっちが起きあがればすぐに気づく
ヤツの体に触れる以前におれの体が
2つか3つに切り裂かれ……
いや起きあがるまえだ、それどころか
もう次の瞬間かもしれない
なんだ……
ほとんど可能性ゼロに近いじゃないか。
でもやらなけりゃ
確実な0ゼロだ!!
by泉新一
これは有名ですね。
そうなんだ。
どんなに可能性は低くても、それに怯えて何もしなければ、確実な0%になってしまうんだ。
だったらやっぱり、何もしないよりは、した方がいいんだ。
いやぁ、本当この作品は色々と考えさせられたし、名言も多かった。
この作品の唯一の欠点は、登場人物のファッションセンスくらいだww
それ以外は、本当に素晴らしい名作だったなぁ。